2019年09月02日

ご開業予定ドクターは何をしたいのか?と云う疑問

ここ最近、ご開業希望のドクターとのお話の中で、ご開業後についての診療スタイルや方針についてお伺いさせて頂く機会があった訳ですが、複数のドクターからのお話の中で若干感じた事をお話致します。
まず、基本的な部分として開業したら兎に角、勤務医時代よりも多く稼ぎたいと云うお考えが有り、その為に何をどうすれば良いのか?と云う部分が先に来ており、ご自身がご開業された後にどういった診療をして行きたいのか?と云う部分よりも、どうやったら多くの稼ぎを出せるのか?と云う部分がまず先に来ているので、ご自身が何を得意として何が出来るのか?と云う事よりも、儲けを先に出すにはどうすればと云う発想のドクターが多くなっている様に感じられ、その考え方は順序が逆では?と思う事もございます。
例えば、現時点に於いてはあまり得意では無くて良く判っていない美容皮膚を、保険診療の皮膚科標榜と共に開業時から始めておき、開業しながら他の医療機関で美容皮膚の勉強もしながら患者を増やして行くと云ったお話をされるドクターもいらっしゃいますが、これはご本人が経営者としてクリニックの経営をして行く際に、大変リスキーなお話では?と感じざるを得ませんでした。
ご開業の前までに、どんなことを主体として開業して行くのか?と云う部分をシッカリと持ち、その次のステップの段階に於いて自由診療としての美容皮膚へ範囲を広げて行くと云うやり方であれば、段階的にさほどのリスクを背負わずに先へ進めると思いますので、まず保険診療で基盤を固めて患者さんを取り込んでおき、その次に美容皮膚へと患者さんの領域を広げて行けば、確実に成功をされるのかと存じますが、その辺りについての慎重さが若干欠けている様にも感じられ、ご開業そのものについてを少し簡単に考えておられる様にも感じられました。
また、そう云ったドクターに限って資金が無いから賃料の安い物件をと云ったお話もされるのですが、そうすると逆に周辺人口が非常に少なくて患者さんとしての来院数に不安要素を感じると云ったお話になってしまい、結局何をどの様にしたいのかと云う部分でのご自身の核となるものが定まっていない様に感じられ、そう云う状態でのご開業準備と云う物は非常に不安定要素として、ご開業後に現れる可能性が高いと思われますので、まずご開業準備段階に於いて、そう云った事を明確にしておいてからご準備に取り掛かられる事をお勧め致します。
また小児科標榜であっても、内科についても標榜したいと云うお話等も出る訳ですが、この場合には仮にクリニックモールへの参加と云う場合に於いては、まず小児科・内科の両方を標榜する訳ですから、そのどちらかについての科目は絶対に入れない状況になる訳であり、そのケースの場合には物件が調剤薬局様主体でのプロデュースの場合、入居申し込みをお断りされる事にもなり兼ねません。
当然、調剤薬局としては単科の科目を複数入れて、其々からの処方箋枚数で売り上げを立てる訳ですから、一つのクリニックで複数のメジャーな科目を標榜すれば、他にその科目の専門医がその物件に入りたいと云う希望を持っても、先に複数科目の標榜をしているクリニックがあれば、その物件には入れないと云う状況が現出する訳であり、それを嫌って調剤薬局様側で一つのクリニックで複数科目の標榜をするドクターを嫌うケースが多かったり致しますので、その辺については注意が必要かと存じます。
ドクター側から見れば、子供を扱ってもその親御さんも当然来院時には付いて来る訳ですので、それならばそのご家族丸ごとを診療しますよと云ったスタンスを取りたいと云うお考えも良く理解出来ますので、ネーミングも「ファミリークリニック」と云う名称にするのが宜しいかと思われますが、そう云ったスタンスを良しとする医療モールを先に探しておく必要も有り、それらがNGと云う場合には、建て貸し物件か或いはドラッグストア案件へのアプローチが、最も順当な物件の検討材料になって参りますので、この辺りの事情を良く吟味された上での物件選びをされる事をお勧め致します。
そう云った意味合いに於いては、ドクターご自身の専門性と云った部分に自信を持つ事が最も重要であり、その自信がご開業後についても診療スタイルの決定に寄与したり、方向性を決める為には重要になって参りますので、ご自身のスタイルと云うものをブレずにご計画される事が非常に大切な部分となって参りますので、是非、ご自身の方針と云ったものを明確にされた上で、ご開業準備に取り掛かられる事をお勧め致します。
posted by 医院開業物件パラダイス at 18:58| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする