2020年12月17日

ご開業物件における注意すべき点は?

駅前物件や商業施設内での医療用テナントに割合多い物件の条件に、定期賃貸借契約と云うものがありますが普通賃貸借契約との大きな差異として挙げられる事に、賃貸借の出来る期間を始めから決められていると云う部分であり、医療用物件では往々にして定借であっても期限が来た段階で延長出来ますからというお話が出たりします。
ご開業から10年以上経った時点で、いきなりその物件は別業態にする為に取り壊しますので退去をお願いします等と言われた場合、医療関係の運営をしている診療所等は、そのエリアの地域医療を担っていると云う観点からしても非常に拙い状況になる訳であり、その時点において本来であれば契約更新が可能という条件での入居であったものが、その条件を反故にされたという点で保障問題になるのですが、一般的な商業店舗であればそれでOKという場面であっても、医療系の場合にはそのエリアの地域医療への影響が大きく、代替物件が近隣に発見出来れば何とかなるのですが、もしそれが見つからなければそのドクターが長い年月培って来た医療への貢献が台無しにされる結果になりかねません。
そういった意味合いからも、物件のご提示をされる側の責任というものと同時に、その物件オーナー様の考え方についても一般的な商業施設を誘致する事と、医療関係の誘致をする事とは全く次元の異なる物件の取り扱いと考えを持たないのであれば、安易に医療系であれば永く家賃収入が見込めるからと云った単純な理由だけで募集を行い、切りよく定借で物件契約を取るといった自己中心的な契約は、公共性の高い医療機関の誘致については再検討をして欲しい部分だと思っております。
たまに、ドクター自身の方から「この物件は定期借家賃貸契約になっているけれども大丈夫なの?」といった賢い質問を受ける場面もありますが、その物件募集母体が大手の薬局系であったりした場合には、継続可能という本来の姿を信頼した上で、何かあった場合にはその物件の募集元である薬局様へ責任を取って頂くと云った形にならざるを得ない事になって参ります。
そう云った事も含めて、駅前物件や入れ替わりの激しい商業施設内での物件をご検討される場合には、ドクターご自身のお気持ちだけに留まらずに周囲の方々のご意見や募集元への確認も含めて、慎重に物件の選択をしたいものです。
今迄にも、酷いケースの場合ですと10年前には新規の商業施設の集合体として華々しく営業をしていた商業スペースが、その物件の土地オーナーの都合と契約によって1か月も経たずにまっさらな更地へと戻されて、新たにその土地の上に全く別の飲食関係の店舗が立ち並んだと云う場所も見て来ておりますので、本当に契約如何によってはそこが地域住民にとって必要なものであり、全く廃れずに流行っていてもその様な事になるケースもあるのだという部分は、大変怖いと思う次第です。
開発のサイクルが早い駅前スペースや、人口増加によって大型商業施設の増えるエリアによっては、上記の様ないきなりの立ち退き依頼等が発生するケースも無くはないので、幾ら保証金が出されるからと言っても医療機関は本来的にそれだけで居なくなる訳にはいきませんので、物件選びに際しては本当に将来的な部分も含めての検討が大切になると思われます。
仮に定期借家賃貸借契約であっても、ドクターご自身の年齢等と掛け合わせてご判断をされれば、場合によってはリタイアする良い切っ掛けになる場合もあり、そういった事も含めてのご検討が本当に大切な事かと存じます。
何回もご開業を繰り返す訳にも参りませんし、物件選びは本当に慎重に為さる事が肝要かと存じます。
posted by 医院開業物件パラダイス at 10:15| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: